鍵にまつわる用語集:ドアノブ|わかりやすく解説!
マンションやアパート、住んでいる場所から遊びに行く場所まで、入り口には「ドアノブ」が存在します。
普段何気なく使用していますが、詳しい構造はわからないことがあります。
ドアノブは長年使用できますが、消耗品のためいつかは故障してしまいます。ドアノブの機能を知っておくと故障をする前兆や原因を予想することもできます。
ドアノブの名称や構造、ドアノブのタイプなどわかりやすく解説していきます。ぜひ何かの参考にしてみてください。
ドアノブとは
ドアノブは大きく3つのタイプがあります
ドアノブ(どあのぶ)とは、ドアを開閉させるための取っ手のことです。円筒状の手で握るタイプ(握り玉)のノブを回転させることにより、ラッチが動き、ドアの開閉ができるようになります。
素材としてステンレス製のものが多く、種類として
大きく3つの種類がございます。
①手のひらで握り左右に回転することでドアの開閉ができる握り玉タイプのもの。
②レバーを下におろしドアを開閉するレバーハンドルタイプのもの。
③鍵を使いロックができるインテグラル錠タイプ(※下記解説)のものがあります。
※インテグラル錠(いんてぐらるじょう)とは、ドアノブの中心に鍵穴がついており、鍵を鍵穴にさしこみ回すことで解錠や施錠ができるドアノブの錠前のこと。
ドアノブの構造や各部品の名称
ドアノブの形状はいくつかのタイプがございます。
各部品の名称や構造の説明になりますので、ぜひ参考にしてください。
・外側ノブ
ドアノブの外側部分の取っ手
・内側ノブ
ドアノブの内側部分の取っ手
・台座(座)
ドアノブとドアの間にある金属部品
・座金
ドアノブの内部にある金属部品
・スプリング
ドアノブの中心にあるバネ
・スピンドル
ラッチを動かす金属部品
・ラッチ
ドアの側面にある三角の固定部品
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ドアノブの種類と一覧
ドアノブには様々な種類がありますが、大きく下記のパターンがあります。
握り玉・玉座(ドアノブ)
丸い形状をしたドアノブで、鍵屋では「握り玉」と呼ぶことがあります。
特徴として手で握ってドアノブを回すことによりドアの開閉ができます。
主に玄関、勝手口、室内、入り口など使用場所は多岐にわたります。
レバーハンドル
ドアについているれレバーを下げることでドアの開閉ができるタイプ。
ドアノブと違って下にさげるだけのため軽い力で開閉ができます。
内部の構造自体は握り玉タイプとほとんど差はありませんが、ひねるタイプではなくレバーを下げることで開け閉めができるため握り玉と同じく主流になります。
主に玄関、勝手口、室内、入り口など使用場所は多岐にわたります。
プッシュプル錠ハンドル
主にマンションや集合住宅に使用されているドアノブで、軽い力でドアノブを押したり引いたりするタイプになります。
四角い形をしたものから、バープッシュハンドルのような棒状の形状のドアノブがあります。
主に玄関、入り口に使用されています。
サムラッチ錠
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ドアノブの上についている金具を指で押し下げることでラッチボルトが動きドアノブ開閉ができるタイプ。
昔は多くありましたが、ラッチ部分に不具合がでやすく近年では見かけることがすくなくなっています。
また豪華なデザインのドアノブが多く「装飾錠」と呼ぶこともあります。
主に戸建てや一軒家の玄関に使用されています。
インテグラル錠
ドアノブの中心部分に鍵穴がついており、鍵を鍵穴にさしこみ回すことで解錠となりドアの開閉ができるタイプ。
シリンダー、サムターン、デッドボルトが組み込まれている丸い形状のドアノブになります。
主に玄関、勝手口、入り口に使用されています。
モノロック(円筒錠)
ドアノブの中心部分に鍵穴がついているタイプ。
外側は鍵穴があり、内側はボタンを押して施錠をするドアノブ錠。
トイレや浴室、主に室内用で使用れることが多いドアノブになります。昔の住宅では勝手口などにも使用されていることもございます。
シリンドリカルロックとも呼ばれます。
ドアノブにこんな症状がでたら修理、または交換をしましょう
ドアノブも鍵も消耗品のため長年使用しているとガタつくことがあります。
もしこのような症状が出てきた場合は
修理、もしくは交換をオススメします。
①ドアノブが回らない
②ドアノブが空回りする
③ドアノブがガタガタする
④ドアノブが固く回しづらい
⑤ノブを回しても開かない
⑥レバーを下げてもドアが開かない
ドアノブが開かない、開けられないなどの不具合は様々ございます。
中には比較的に簡単に治る場合もありますが、大きく修理をしなければならない場合や交換が必要になるケースもあります。そのまま放っておくと錠前やドアの破損や劣化が進んでしまうため早めに対処をオススメします。
修理依頼が多いドアノブの故障とは
ドアノブは毎日使用する鍵の部品でもあり、消耗品でもあります。
ドアの開け閉めをする機能や部品は、開け閉めをするたびに部品同士が接触しますので負荷がかかります。
特にドアノブのラッチ、ドアノブのスプリングは故障を起こしやすい部分でもあります。
どちらも修理でなおることもありますが、部品ごとの修理をするのは難しいこともありますので、ドアノブごと交換してしまうのがオススメです。
知っておきたいよくあるドアノブの故障パターン6選
ここではドアノブの故障パターンを6選紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ケース①:ドアノブを回してもドアが開かない
ドアを開けようとノブやレバーを下げてもドアが開かない状態。この場合の原因は以下が考えられます。
・内部の部品が故障している
・スプリングが故障している
・ラッチが機能していない
・内部の錠前ケースが故障している
ドアノブを回したり、レバーを下げてもドアが開かない場合、
スプリングの故障の可能性が高いですが、内部ケース内のラッチの機能が故障している場合も考えられます。
このような状態の場合は錠前ケース、ドアノブの交換、修理を検討しましょう。
ケース②:ドアノブが外れる
ドアノブが外れてしまう原因は以下のことが考えられます。
・ドアノブ内部のビスの緩み
・座金の摩耗によるもの
・ネジやビスの劣化
ドアを開けた瞬間にドアノブがすっぽり外れてしまうことがあります。
この場合は
ドアノブ内部のビスが緩んでいたり部品の破損が考えられます。
一度ドアノブを分解し閉めなおすことで治ることもありますが、治らない場合は部品が破損していることがほとんどですので迷わず交換を検討しましょう。
ケース③:ドアノブの空回り
ドアノブをひねっても回しても、下げても開けられない状態、この場合の原因は以下のことが考えられます。
・スプリングが故障している
・ラッチが故障している
・内部が故障している
ドアノブを回しても下げてもラッチとの連動がしていない状態のため、
スプリングの故障か
ラッチの故障、もしくは
ケースの故障が考えられます。
この場合は修理しても治らないことがありますので、交換をおすすめします。
ケース④:レバーが下がったまま
ドアレバーが下がったまま元の位置に戻らないケースもあります。この場合は以下の原因が考えられます。
・スプリングの劣化、故障
・ビスの劣化
・ドアノブの汚れがたまっている
ドアレバーが下がったままの場合は
スプリングの劣化か
バネ部分が切れてしまっている状態が多いです。
錠ケースのバネも劣化すると同じようにレバーが下がったままになることもあります。
ドアノブの修理で治らない場合は交換をした方がいいですね。
ケース⑤:ドアノブが固まっている
ドアノブやレバーを下げても動かないことがあります。この場合は以下の原因が考えられます。
・スプリングの劣化、故障
・鍵がかかってしまっている
・内側ロックが解錠にならない
・内部部品の故障
・ドアノブに汚れがたまっている
ドアノブやドアレバーが固まり動かないことがあります。
よくトイレ錠やお風呂場でユニロックの円筒錠の場合、内側のロックがかかってしまい外側のドアノブが動かないことがあります。この場合は
鍵の解錠をすれば治ることがります。
それでも治らない場合は一度分解し修理になりますが、治らないケースもありますのでその場合は交換をおすすめします。
ケース⑥:鍵が抜けない、ささらない
鍵付きのドアノブの場合で、鍵が入らない、ささらない、抜けない、鍵穴で折れたなどした場合の原因は以下のことが考えられます。
・鍵穴に異物が詰まっている
・鍵穴に汚れがたまっている
・鍵自体が曲がっている
・鍵の摩耗がある
この場合は鍵穴の汚れや異物がたまっていることがありますが、
鍵自体にも汚れや、鍵の湾曲している場合、抜けなくなったり、ささりづらくなったり、入らないことがあります。
鍵は消耗品のため使用していると劣化はしていきます。一度鍵の修理でなおることもありますのでその際は修理をオススメします。
ドアノブ、まとめ
ドアノブには様々なタイプがあり、使用場所は多岐にわたります。主に玄関や勝手口、マンションやアパート、事務所など入り口のある場所には多く使用されています。
握り玉のタイプやレバータイプのドアノブが主流ですが、鍵付きのもの、内側にロックがついているもの、押し引きのあるプッシュプルタイプのもの、デッドボルトがついているもの、装飾のあるサムラッチタイプなどいろんなタイプのドアノブがあります。
ドアノブも消耗品のため、長年使用していると劣化や故障はつきものです。
特に多い故障として、ドアノブを解錠してもドアが開かない、レバーが下がったまま、空回りする、ドアノブが固まったままなど様々ございます。
修理してなおる場合もありますが、ドアノブの故障の場合はスプリングの劣化やラッチの故障、ケースの故障がありますので、修理で治らないことが多くあり交換になる場合が多いです。
ドアノブの寸法や部品が細かいため修理や交換の場合は専門の鍵業者か鍵屋さんに修理もしくは交換をしましょう。
※その他、鍵にまつわる用語もまとめていますので、下記よりタップでご確認ください。